知人から森真沙子さんの『箱館奉行所始末』を頂戴したのがきっかけで読み始め、すっかりファンになりました。
『箱館奉行所始末』は、作者の文献資料研究と実地踏査の確かな裏付けが、ズズンと感じ取ることができ、圧巻でした。
将来的な著名人の若き頃の動向なども詳細に語られていて、興味深い部分に出会うたび、もっと知りたくて、自分で調べてしまう自分がいました。読書と同時にすすんで調べ学習(教員用語ですかね)をする回数が飛び抜けて多い作品でした。そのほか、いくら歳を重ねても、未知なことは増えるばかりと気付かせてもらえました。こういう機会を与えてくださる本に出会えて幸せです。
『柳橋ものがたり』は、聡明で知性のある綾を通して、江戸の町や江戸末期の人々の動きや心情を学ばせてもらえます。夢中で読み進みました。まさか『箱館奉行所始末』の重要人物が、こちらにも進出したときは驚きました。新刊が出るのを楽しみにしています。